Catch me If you can

酒を飲み、肉を食べ、犬と遊んで暮らしたい

明日からちょっと会話が楽になる小技

 この記事は、コミュニケーションAdvent Calander2016 の12/6の記事です。

qiita.com

 

こんにちわ。seong15です。普段は完全リモートの会社で営業と採用担当をやっています。

 

わたくしですね、Splathonっていうコミュニティに所属してまして、夜な夜なSplatoonやってるんです。

所属してるメンバーはエンジニアが大多数で、何かの話でコミュニケーションの話になったんですよ。だれかの「嫁とこじれた」みたいな話だった気がするんですけど。

で、社内向けのこういう勉強会資料をシェアしたところ、結構 :+1: もらいまして



www.slideshare.net



「おまいらどんだけ悩んどるんじゃい!」と思ったのですが、彼らはエンジニア、コミュニケーションの技術力でおちんぎんをもらっている営業職の私とは違うので、公私問わず立ち止まる部分も多いのかな、と想像しております。

 

そもそも、コミュニケーションとは

コミュニケーションてすごい漠然とした言葉だなとおもっていて、細分化するとこんなかんじだと思うのですが、

 

  1. 相手の考えを理解する
  2. 自分の意見を伝える
  3. 自分/ 会社の要求を相手 / 客に受け入れてもらう
  4. 相手の要求がこちらにとって都合がわるい場合、波風立てず棄却する
  5. 建設的な議論ができる
  6. お互いの親しい度に合った言葉を使う

 

公私問わずどれも使うんでないでしょーか。

 

はっきり言ってめんどくさいですね。私はめんどくさいです。
とくに、エンジニアと営業は、お互いが相対してるものの違いから、対立軸で語られることも多く、「営業が話をきかない」とか「エンジニアができない理由ばかり言う」を耳にします。

本稿では、そんなコミュニケーションが〜と感じてる皆様に「明日からちょっと異職種との会話が楽になる」小技をご紹介しようと思います。

 

技法の種類

コミュニケーションには下記のような技法があります。

  1. 傾聴
  2. 目線合わせ
  3. アサーション

傾聴についてはスライドに書いたとおりですが、、ちゃんと仕事しようと思ってる人なら、同僚・上司・部下に話を聞いてもらえないと心折れます。たとえば営業 - エンジニアの場合、営業はプロダクトについて顧客からのフィードバックを話したいのに、あれ....みたいな(うちはそっちはないですが、逆に「一言声かけてくれればその機能が必要か必要じゃないか客にきいてくるのに」みたいなことがしばしばあります)。

 

こんな風に話されちゃうと心折れちゃうの事例 ※個人の感想を含みます

  1. 目が合わない
  2. パソコンかちゃかちゃしながら気のない相槌
  3. 「それって前提何?」「言ってる意味わかんないんだけど」などの強めなかんじのコメントが入ってくる
  4. 専門用語で返される・意見される(避けられてる感じがする)
  5. 自分の話したいことと違う結論を勝手に推論されて「こういことでしょ?」などいわれる

 

職場に限った話ではないですが、基本的にこういうコミュニケーションの仕方は話す人の心を、こんなかんじで折ります 。

 

 

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『第15回:コーチングの基本スキル=傾聴するN03』 - 医療コンサルタントの勝手にセミナー

ちょっと大げさですが、こういう態度をされたら、職場でも控えめに言って「消えたい」くらいは思うと思います。「せっかく役立ちそうな情報をゲットしてきたのに、いらないのかな」って。こういうの、ものすごい機会損失なんじゃないですかね、という気持ちになることもしばしば。

 

職場でこれですから、プライベートは。。。あとはわかるな??*1

 

ちなみに、「傾聴ができなくなってる聞き手の心に起こってること」のリストもあるのですけど 

f:id:Seong15:20161204232726j:plain

トピックス | ヘルスカウンセリング学会

  

このうち、

  • 自分の感情と違うこと〜
  • 相手が全然わかってないこと〜
  • 興味や関心のあること〜
  • 次の手順を考えて〜
  • 深読み、解釈、憶測など〜
  • シナリオをもって〜

 

このあたりは私も見に覚えがあるのですが、結構こういうかんじの人は多いのかなと思っています。まあ、聞き手にも聞き手の事情がありますからね。

それでも「話者の話を邪魔せず、最後まで聞く」ことにはメリットがあります。「自分の話に耳を傾け、『その意見を持っていても良い』と承認してくれる人の存在」は、働く人に「ここで頑張って良い」という安心感を与えるからです。聞いてくれるのが上位役職者であればあるほど、プロダクトのコアに関わってる人であればあるほど、仕事での距離が近い人であればあるほど、

 

f:id:Seong15:20161205115716p:plain

 

「理解してくれる人がいる場所でがんばろう、成果を出そう」と思うのは、人が人である限り自然なことではないでしょうか。周りの人をモチベートできるなら、やらない手はありません。

 

では何をするのか。

 

小技1:とりあえず相手に体向けて話きいてみてください

スライドP9~11にはいろいろ書いてありますが、ぶっちゃけ動作だけでもいいです。まずはそこから。

「深く頷く(いつもの1.5倍くらい)」「相手に体を向けて聞く」というのは、話者が「真剣に話を聞いてくれている」というのを視覚で理解できます。仕事中だと、画面見ながらメモとりながら、作業しながら話し聞く、とかやりがちだと思うんですよね。明日はそれはやめて、特に1on1のミーティングでやってみてください。いつもと違う雰囲気が流れて、いつもと違う楽しい話がきけて、関係値がよくなったり、意外と開発に活かせる何かが聞けるかもしれません。

  

目線あわせは一旦とばして、「アサーション

目線合わせは使うシーンが限られているので、「アサーション」について触れたいと思います。

www.direct-commu.com

 

本ではこういうのあるんですけどね

改訂版 アサーション・トレーニング ―さわやかな〈自己表現〉のために

簡単にいうと、「相手を不快にさせずに自分の意見を述べる」技術です。

 

個人的な観測範囲の話ですが、上手に自己主張・意思表示できる人ってそもそも母数が少ないと思います。主張できる / できないって、今のところキャラに依存するところが多くて、諦めちゃってる人も多いし、「こんなこと言っていいのかな」「これで言って気分を悪くさせないかな」とか、思って言えなかったり。それも価値観が多様化してるこの時代にサービス作ってる企業にとっては機会損失なんじゃないかなと思います。

アサーションは、「相手の気持ち / 意思を大事にしながら自分の気持ち / 考えを大事にするのは両立可能」という思想のコミュニケーション方法です。アサーションのコンセプトを上手く使って、いいかんじに自分の意思を主張することができます。

 

ではどのように相手の気持ちを大事にしながら自分の気持ちを大事にするのか。

 

小技2「ごめん」と「ありがとう」は無料だから会話の文頭文末に入れとく

俗に言う「ごめ〜ん、◎◎してもらっちゃって。ありがとう〜」なわけですが、どんな言葉も「ごめん」ではじめ、「ありがとう」でシメればいい感じに伝わります。

 

「ごめん」今メールみた。連絡くれて「ありがとう」
「ごめん」ねいつも待たせちゃって。待っててくれて「ありがとう」
「ごめん」ね素直じゃなくて夢の中なら言える「ありがとう」
「ごめん」この仕様変更になったから「ありがとう」

 

というのは冗談ですが、IT業界に来て散見されるのが、仕事で何かを依頼されて、断るときに、「断る・できない理由」をズラズラ言う人がです。断るのは、それぞれの事情があるので断るのは状況判断によると思いますが、ズラズラ事情を話されたら、普通は怖いんですね。おそらく90%人が悪気がないはずなんですが、「あっ、嫌だったのかな...」とか思われたり、場合によっては「言い訳してる」と思われちゃったりします。で、そういう反応をされたら、断ってるほうも、「あ、なんか引いてる」っていうのはわかって、気まずくなると思うんですよ。状態としては、一方はソフトボール投げたつもりだったのに、もう一方からボウリングボール返ってきたかんじなんですけどね。

なので、とりあえず何か依頼されたりお願いされたり相談された際、「今の状態だとさばけないな」と思ったら、こう言っておけば問題ないです。

 

「あ〜ごめんなさい、それはちょっと時間がかかるんで、今はできないんですよ。」

 

すると、「忙しいですか?」とか聞いてくれるので、断る・できない理由を述べましょう。相手は貴方に配慮し、代替案を提示してくれるはずです。*2

 

「そうですね、それがありがたいです

 

でシメましょう。

ポイントとしては、「相手の要望に応えない理由」をいきなり全部相手に渡すんじゃなくて、キャッチボールしながら渡してやれ、というところなのですが、そのキャッチボールの皮切りになるのが「あ〜ごめん」なんですね。そしてシメが「ありがとう、またよろしく」なんです。

ちなみにこのテンプレは側だけ変えれば、社内だけじゃなく社外にも使えます。

そんなの言えないよ、と思った方、言えるか言えないのかではないのです。コンビニで新商品のビール買ってみるくらいのノリで言うのです。「ごめん」と「ありがとう」の使い方が、適切かどうかというのは二の次なのです。「ごめん」と「ありがとう」は相手に自分の気持ちを受け取ってもらうときの「ラッピング」なので、深く考えなくていいんです。「おはよう」ぐらいのノリで使いまくりましょう。きっと「あ、次も相談しよう」とか「忙しそうだから、ここまで自分で固めてからまた相談にいこう」とか思ってくれて、結果的にお仕事が楽になると思います。

 

まとめ

1:「話きいてるよ」っていうのは態度でしめすと効果大

2:  自分の主張をしたいときは、相手が受け取りやすいように緩衝材となる言葉を入れましょう

 

 

補足:「聴く」のと「話す」のバランス

 シチュエーションによりますが、真剣な話や、相談事、依頼事をもちかけられた場合には、聴く:話す=8:2くらいが良いと思います。こっちが喋るのは「うん、それで?」「◎◎だったんだ」くらいでいいです。

また、自分からもちかけた場合は、ある程度話しきったな、と思ったら「質問ありますか?」とか「以上です」のように、「自分の話は終わりました」と示してあげると良いと思います。

 

言うはやすし、行うはかたし

こんなかんじでわかったように方法論を書いてますが、論理はわかってもやるのが難しい。人の話を真摯に聞き、相手を尊重しながら意思表示することは、心に余裕がなくなると、残念ながらできなくなります。仕事が滞っても、プライベートで落ち込むことがあっても何事もなかったように切り替えられる人は稀ですので、完璧にできなくても、「さっきはちゃんと聞けなくて / 話せなくてごめんね」ってフォローすれば済むので、気楽にやりましょう。あと、常に余裕をもってお仕事すれば、人のために時間も裂けますので、業務量のコントロールはしっかりやりたいものですね。ここでステマです。

 

seong15.hatenablog.com

 

おぴまい

*1:パートナーが何か話しかけてるときはテレビや黒い画面など見ながらきいちゃいけないぞ?

*2:「え〜、やってよ〜」的なしつこい人は、まあ「できない」でいいんじゃないですかね。